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薬剤のプロによる新しい薬づくり

2022年06月03日
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薬剤師にとっては、患者さんへの服薬指導などがメインにはなりますが、それ以外にも「薬を作る」といった研究、開発、そうしたことに携わる場合もあります。そうした仕事ぶりについて、なかなか一般の方には分からないような部分もあります。

安全性を確認するための試験を行う

新しい薬をつくるといっても、長い歳月と費用がかかることを知っているでしょうか。数十億円以上の費用が発生し、たったひとつの薬をつくるのに10年という歳月がかかるともいわれています。薬剤の有資格者は、そうした研究、開発者としても活躍します。

薬については、効果さえあればいいのかといえば、そうではありません。やはり安全性をクリアしなければなりません。実験用の動物に対して薬を投与、効果や安全性を確認することも必要になります。それを経て、臨床試験になります。

しかし、患者さんに投与はしません。まずは、健康な人に投与してみて、安全性を確認することになります。安全性が確認できれば、次に病気にかかっている患者さんを対象にします。

たくさんの試験データは100人、1000人以上の資料にもなります。

販売にこぎつける前の情報を提示

病気の患者さんのための薬になるので、薬剤師が関わることになります。しかし、患者さんが治験に協力してくれるとは限りません。安心できる薬なのかを、患者さんが判断できるだけの情報を集め、治験実施中にも不安にさせないサポートを受けられることを説明します。

こうして臨床試験で良好な結果を得ることができます。ここからは、製薬会社が動き出すことになります。製造して販売して良いかどうか、承認してもらう申請を行います。審査されて、評価されると薬局や病院で販売ができます。

別の病気にも効果が期待できる薬

販売ができるといっても、そこで終わりではありません。新しい薬については、販売された後、数年間は有効性について不透明感があります。安全性についても実績がありません。だからこそ、追跡していく必要もあります。

調査も随時行われています。病院や薬局で、たくさんの患者さんが薬を服用するのですが、数年後、臨床試験では見られなかった副作用が出ることもあります。いろんな情報を収集しなければならず、全国から集めた情報からは、さらに改良がされ、より安全な薬として販売されます。

長く同じ薬が提供され続けている理由は、使い方を検討しているからです。より効果がある薬にするため、都度、改良されています。集めたデータからは、別の病気に対する治療に使えるケースもあったといいます。

それにより、新しい薬をまた誕生させることができます。

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