薬剤師は、医療分野の専門職として多数の現場で需要が高まっており、様々な医薬品に詳しい人や、的確に調剤や服薬の指導ができる人は、医師や患者から信頼されています。そうした中、専門職に必要なスキルを身につけるには、積極的に職場見学をして、新人教育がきちんと行われているところや、専門性が要求される仕事を中心に担当できるところを見つけましょう。
新人の薬剤師が将来にわたり医療現場で自信を持って働くには、各地の病院の中でも新人教育にしっかりと時間を掛けているところを勤務先の候補に決めることが大切です。大手の医療法人が経営する総合病院の中には、外来や病棟、薬局などそれぞれの配属先に合わせて業務に役立つ研修を行ったり、研修後のヒアリングを強化したりしているところが多く見られます。
また、若手のスタッフが教育係を担当することで、新人が日々の業務の合間に何でも気軽に相談ができる体制を整えているところもあります。なお、スタッフが不足気味の医療機関では、十分な新人研修の時間が確保できないケースもあるため、採用選考の応募をする前に人事担当者と相談をするのがおすすめです。
薬剤師が専門職として周りから期待されるためには、普段の仕事の中で専門性が必要な業務を担当できる職場で実務経験を積むことが重要となります。最近では、職種ごとにはっきりと担当する業務の内容を決めている医療機関もあり、それぞれのスタッフの専門性が発揮しやすい環境が整いつつあります。
そうした中、日々の業務を通じて専門性を高めるうえで、いくつかの医療機関の事業内容やスタッフの役割、主な仕事などをきちんと押さえておきましょう。その他、医療機関で働いたことが無い人や、出産や育児のためにブランクがある人は、就職後に一から基本的な業務の取り組み方について教えてくれるところを選ぶと良いでしょう。
業務をスムーズにこなすためにスキルアップを図りたい場合は、職場で行われる研修の他に、自分で興味のある医療関係者に向けた講演や勉強会に参加をしましょう。また、優れた講師の話を聞いたり、色々な立場の人とコミュニケーションを取ったりして、自分に不足している知識や技術についてきちんと把握をすることも必要です。
なお、職場によっては、自主的に業務に関する講演や勉強会に出席をしたスタッフに一定額の手当を支給しているところもあります。
