薬剤師が就職する薬局を選ぶために、店舗を見学することがあります。人材確保のために、就活生を対象に見学を受け入れている薬局は多いです。見学に行った際には、感覚を研ぎ澄まして少しでも多くの情報を集める必要があります。その際に、薬剤を扱うプロとしての意識の高さを知ることができるポイントがあります。意識の高い人たちとの仕事は、自分磨きにも繋がります。
薬局は薬を扱う場所なので、衛生管理を怠ることは許されません。少しでも衛生上の問題を感じるような部分があれば、就職しない方がいいかもしれません。清潔が求められるのは、患者さんの目につくところに限られているわけではないです。
スタッフ以外は出入りしないようなところでも、薬剤を扱っている以上は、清潔な状態が維持されていなければいけません。衛生管理に対する高い意識を持っていることは、薬剤師をはじめとして薬剤にかかわる人すべてに求められる条件です。
薬が置かれているところが不潔になっている薬局はないと言ってもいいくらいですが、それ以外の場所なら事情が少し変わります。例えば、トイレや休憩室などがその例になります。お客様が使用するトイレは綺麗に清掃されていても、スタッフしか使わないトイレも同じように綺麗だとは限りません。
休憩室もスタッフだけしか利用しないため、清潔レベルに問題を感じるところがあるかもしれません。一般的なレベルで考えれば清潔と言える状態でも、薬局はそれ以上が求められる場所です。
外から見える所だけをマニュアル通りに清掃しているだけなら、スタッフの意識が高いとは言えません。
衛生管理と並んで、仕事に対する意識の高さが反映されるのが整理整頓状況です。どこに何があるのかが、すぐに分からない状態に問題を感じない人が、厳格に薬剤を管理することはできません。薬剤とそれ以外とで意識が変わるとしても、普段から薬剤を整理整頓する癖がついている人が、それ以外をでたらめに管理することはないでしょう。
店舗見学では、就職したら自分が仕事をすることになる部分に意識がいきがちですが、店舗全体の整理整頓状況を確認することも忘れてはいけません。意識の高い人たちと一緒に仕事をしたいと思うなら、薬局選びで妥協してはいけない大切な部分です。