薬剤師はクリーム状の医薬品を調剤することもあります。軟膏などもこうしたタイプの医薬品の一つで、飲み薬とは違った取扱いが必要になります。ここでは、クリーム状の医薬品を調剤する時の注意点などについてご紹介します。
軟膏やその他のクリーム状の医薬品を薬剤師が調剤する時には、正しい使用方法を処方された人に教えることが必要です。クリーム状の医薬品の一般的な使用方法は、皮膚の表面に塗る方法です。
皮膚にこすりつけるようにして塗る必要がある薬もあります。これらの医薬品は外用薬に分類されていて、外用薬とは内服薬と注射薬以外の薬のことです。軟膏などの外用薬は主薬と基剤から作られていて、それぞれ違った働きがあります。
主薬が同じものであっても基剤に別のものが使用されている場合、効果が変化する場合もあります。
薬剤師が軟膏やクリーム剤を調剤する時に気をつけなければいけないことは、中身が入っているチューブごと調剤することです。チューブから出してクリームや軟骨だけを取り出すような方法はすすめられていません。市販されている軟骨やクリーム剤は製品ごとにチューブにパックされているので、大量のクリーム剤を調剤する必要がある場合には、チューブ単位で調剤をしていきます。
軟膏やクリーム剤を調剤する時には、使用する薬袋にも注意をする必要があります。内服薬を入れるために使用する薬袋に軟膏やクリーム剤を入れることはできません。内服薬と同じ袋に入れてしまうと患者が間違って飲み込んでしまう可能性もあるので、誤飲を避けるために別の種類の薬袋が使用されています。
外服薬には専用の薬袋があるので、その中にクリーム剤や軟膏を入れて患者に手渡します。
チューブ剤や軟膏を調剤する時には、薬以外のものを一緒に渡さなければいけない場合もあります。チューブ剤に使用方法などが書かれた説明書がついている場合には、薬を渡す時に一緒につける必要があります。
こうした説明書をチューブ剤と一緒に手渡しすることで、患者が実際に使用する時に使用方法をもう一度確認できます。チューブ剤の使用方法は薬を渡す時に詳しく説明することも必要ですが、説明をされたことを患者が使用する時に忘れている場合もあるので、もう一度使用方法を確認できる説明書をつけることは非常に重要です。