薬剤師の就職先として大手のドラッグストアが人気で選択肢に加えて検討している人もたくさんいます。一方で個人で経営している薬局は情報量も少なく検討対象から外している人も多いですが、人によっては大きな魅力をもった職場の一つになります。自分に合った就職先を選ぶためには知っておくべきことがたくさんあります。
大企業と中小企業との給与を比較すれば通常は大企業に軍配が上がりますが、薬局の場合にはこの考え方が間違った先入観になります。大手のドラッグストアと比べても負けていないというレベルではなく、優遇されていると判断できるレベルに設定されていることが多いです。
大手のドラッグストアは余裕をもってスタッフを確保しますが個人経営の場合は必要最低限を確保するだけなので、その分一人の薬剤師に対して支払う給与が高くなるという理屈です。
母体の大きいドラッグストアに比べてスタッフの確保が難しいという点も働く人にとって良い影響を与えています。但し昇給に関しては明確な規定がないところが多く、経営者の独断で決まってしまう傾向があるので事前の確認が重要になります。
職場の雰囲気は働く側にとって重要で、自分に合っているか否かで仕事に対するモチベーションにも大きな影響が出ます。家族的な雰囲気の中で仕事をすることを希望する人には個人経営の薬局が向いています。大手のドラッグストアは店舗数が多くスタッフもたくさんいます。
多くの人が効率良く機能するための詳細なルールがあり、全てのスタッフがそれに従って仕事をしています。その結果、人間関係もビジネスライクになりがちで家族的雰囲気とは程遠い職場になっています。プライベートと仕事を分けたい人には向いていますが、強固な人間関係の中で働きたい人なら選ぶべきは個人経営薬局ということになります。
大手のドラッグストアは全ての店舗が必要なスタッフを常時確保できている状態をつくるために人材の配置が行われます。スタッフやお客さんの状況に応じてヘルプとして他店にまわることもあります。その結果、他のスタッフや患者さんとの関係が必要最小限に留まってしまうことが多くなります。
個人経営なら他店舗へのヘルプなどはなく、同じところで仕事をし続けることになります。患者さんと密な人間関係をつくることが可能で責任をもって対応できる範囲が広くなります。
自分の仕事は全て自分で責任をもって取り組むことに遣り甲斐を感じるなら、向いている環境だと言えます。
