薬剤師の仕事で多いのが調剤です。しかし医薬品も沢山あり、1つの調剤薬局で扱う品目は軽く500~1000を超えます。その為特に薬のピッキングが上手く出来ず苦手という人は少なくありません。そこで調剤を上手く出来るコツはないかというといくつかあるので詳しく見ていきましょう。
医薬品をピッキングする時は、とにかく処方箋をしっかりと見ながら行うという事が重要です。調剤に慣れていない新人は、どうしてもピッキングをする時に調剤支援票や薬情だけを見て行うという事がすくなくありません。
しかしそれではミスを誘発しやすいです。何故なら調剤支援表や薬情は、あくまで患者への処方内容を診療報酬明細書を作成する時に使うレセプトコンピューターに入力し印刷するものだからです。その為事務スタッフが入力ミスをしている可能性もあります。
それだけを見てピッキングすると調剤ミスが起こる可能性があります。そうならない為に、必ずピッキングをする時は医師が作成した処方箋を見ながら行うようにしましょう。そうする事でミスはかなり減らす事が出来ます。もちろん決して調剤支援票を見るなという事ではありません。処方箋を見てピッキングし、間違いがないか確認をする意味で調剤支援票をチェックするというのなら問題ありません。
薬品名は似たようなものが沢山あります。その為ピッキング時にはきちんと正確に確認するという事が必要です。名前が似ていても効果が全く違うという事がよくあるので、これをミスしてしまうと大変な事になってしまいます。
また成分だけでなく剤型も、例えば軟膏とクリームや、普通の錠剤かそれとも口腔崩壊錠なのか等をチェックする事が大切です。そしてピッキング作業中に「これとこれは似ているな」とか間違えそうになった時はメモを取っておくと安心です。
新人の頃は時間はかかってもミスがないようにと慎重に作業を行いますが、どうしても慣れてくると慢心してしまいミスも起こりやすくなるので、特に慣れてきたらケアレスミスを起こさないように注意しましょう。それから薬品名だけでなく規格も間違えないようにするという事が重要です。いくら薬品名があっていても、規格を間違えてしまっては意味がありません。例えば5ミリグラムと10ミリグラムを間違えただけでも患者にとっては大事態です。薬品名はきちんとチェックするけれども、規格はあまりチェックしないという人も少なくないので、処方箋を見ながら規格に間違いがないか確認する習慣を付けましょう。
医薬品のピッキングが出来た時に、患者の薬歴を忘れずにチェックするという事も大切です。例えば患者は錠剤を粉砕しないと服用出来ない場合もあるので、粉砕指示があるかないかや、禁忌薬はないかも確認しておきましょう。
これを見逃すと一から調剤をやり直す事になり面倒ですし、大幅な時間のロスにもつながります。さらに患者が薬を飲む事が出来ないという事にもなりかねないので、ピッキングが終わったら必ず薬歴チェックを行うという習慣をつければミスを減らす事が出来ます。
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