現状としてどれくらいの仕事があり、それに対して求人はどれだけあるのかということを考察することで、将来性について考えてみることにします。人気の職種であるだけに、将来どうなっていくのかが気になるところです。
2000年代に教育制度の改正がなされたときには、薬学部を卒業し、国家資格に合格した学生はまさに売り手市場の真っ只中に合ったと言えます。この状況は比較的長く続き、現在でもその傾向が続いていると言えるでしょう。
しかしながら、好景気は徐々に終演を迎えそろそろ飽和状態になってきているのも事実です。供給と需要がほぼ同じ数値になっているところを見ると、求人に対して十分な応募があるということがわかります。
この状態はいずれ需要と供給が逆転することが考えられることから、そのうち売り手市場から買い手市場へと変化をしていきます。もちろん、薬剤師の場合には働き方が多様であることから、必ずしも正社員にこだわって働くという人ばかりとは言えません。
しかし、売り手市場から買い手市場へと変化していく中で今のように求職者が優位な情況は変わりつつあります。
ただし、ドラッグストアに関しては例外と言えるかもしれません。規制緩和によって全国的に大型のドラッグストアが増え続けていて、そこには必ず薬剤師を配置しなければならないと法律で決められています。
そのため、新しくドラッグストアができると新たに求人が出ることから、その地域の有資格者にとっては有利な情況になると考えられています。薬の処方に関しては、資格がなければ処方をすることができない事になっています。
そうなると、新たにドラッグストアを作る場合においては、必ず資格を持つ人材を雇い入れる必要性が出てきます。こうした状況もあり、求人は現在も増えているのです。
需要と供給が飽和状態になりつつある状況であっても、依然として薬剤師の仕事は人気が高いです。特に、女子学生の薬学部への入学率が高く、資格を得て安定して働きたいと考える学生によってこの人気は支えられていると言っても過言ではないでしょう。
実際、薬局やドラッグストアで働いている人の割合を見てみると、女性が多いことがわかります。資格を有していることにより、結婚や出産などライフステージの変化が訪れたとしても強いのがこの職種です。