全体的な割合を考えると、薬剤師は3割が男性なのに対し、女性の割合が6割と多いことがわかります。理系の専門職でありながら女性の割合が高いのはどうしてなのか、また、人気の理由などを分析していくことにします。
女性の割合が多く、女性人気が高い職種である理由は、専門職として長く働き続けることができるという点が大きいと言えます。特に、医療法で定められている職種の一つとなっていて、国家試験に合格すればその資格は障害有効です。
たしかに、医療法で定められている職種の中で人気を2分しているのは看護師ですが、待遇面などでも優れているのは薬剤師であると言えます。例えば、薬局や製薬会社で働く場合には、夜勤がないため、体への負担をかけずに仕事に従事することができるとあって女性の間で人気なのも頷けます。
また、同じ医療法で定められる医師や歯科医師に比べると資格を取得するためのハードルがそれほど高くないということから、女性でもなりやすい職業であることが人気の理由となっているようです。
この職種が人気であることの理由の一つになっているのは、とにかく求人が多いという点です。女性の場合、結婚や出産というライフステージにおいて、仕事を辞める必要性がでてくる場合が時としてあります。
そんなときにも躊躇なく退職できるのは、やはり資格を持っていることが有利に働きます。さらに、薬局やドラッグストアは全国各地にあって求人も多く、正社員からパートまで幅広い雇用形態を選択できるようになっています。
出産後、すぐに正社員として復職を希望するのであれば、正社員の求人を探すことができます。他方で、子供が大きくなるまでは時短で働くことを希望する女性も少なくない状況で、派遣やパートといった雇用形態が人気です。
さらに、薬剤師は資格職ということから、収入が高くて安定しているというのも、女性の間で人気の高い職種である理由となっています。例えば、パートで働くにしても高時給となっているため、普通のパートよりも破格に良い待遇で働くことが可能です。
資格を持っていることによって有利に仕事を選ぶ立場になれるということから、6年制への教育課程へ変更されても、依然としてなり手が多いのは、こうした待遇面の良さと、収入面で安定していることが影響しています。
