薬剤師がやりがいを感じながら業務に取り組むには、仕事上で学歴や職歴をなるべく生かしやすい職場を探すことがとても大事です。特に、大学病院や公立病院といった様々な分野の医療を扱っている職場は、キャリア志向が強い人や、実務経験や能力に自信がある人の間で関心が集まっています。また、博士号を持つ人は研究者として民間の製薬会社や国の研究機関などで活躍をすることも可能です。
医療機関に勤務する薬剤師は、調剤や服薬指導など様々な経験が役立つことがあり、自信を持って日々の仕事に臨めるといったメリットがあります。また、スタッフのスキルアップのためのサポートに力を入れている医療機関においては、それぞれのスタッフの年齢や経験年数、主な業務内容などに応じて、様々な形で研修を行っているところも目立ちます。
そのため、20代で資格を取得してから順調にキャリア形成を図りたいという人は、若手からベテランまで無理なく働ける環境が整っている職場を見極めることがポイントです。なお、医療機関によっては新卒者ばかりでなく、第二新卒者や再就職者を受け入れているところもあるため、諦めずに就職活動をすることがおすすめです。
生活習慣病をはじめとする様々な持病を抱えている高齢者が生活する老人ホームなどの介護施設の中には、介護サービスの質の向上を目標として、医師や看護師の他に薬剤師の配置を積極的に行なっているところもあります。
こうした職場は、医療現場と比べて専門性が発揮できる機会が少ないものの、ハードな業務がそれほど多くなく、昼間の時間帯に働きやすいといったメリットがあります。また、医療従事者に対しても数カ月に一回程度の間隔でセミナーや研修会などの機会を設けている介護施設もあり、若手の有資格者も安心して仕事を続けることが可能です。
なお、介護施設の事業の種類や担当者の人数によって、日々の業務内容に違いが出るため、就職をする前に分からない点をきちんと確認しておくことが大事です。
博士号の資格を持つ人は、民間の製薬会社や国の研究機関などで医薬品の研究の仕事に従事しやすくなっており、成果によっては将来にわたり高収入を得たり、責任のあるポジションに就けたりすることもあります。また、転職活動をする際に研究の経験をアピールすることで、さらに良い待遇の職場の内定を獲得できるケースも少なくありません。